2段構えの衣の食感に悶絶必至!|第8回【カラアゲニストの「から活」日記】『からあげバカ一代』からあげ定食

第8回【カラアゲニストの「から活」日記】『からあげバカ一代』からあげ定食
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朝活、婚活、ソー活、妊活、終活……前代未聞の活動ブームの陰で、「から活(からあげ食べ歩き)」に余念がない、からあげのプロ=カラアゲニストたちがいることをご存知だろうか。これは、からあげの聖地・大分県中津市出身のライター松本壮平氏がお送りする、渾身のから活レポートである。

店名はインパクト絶大。ご主人はからあげの天才か!?

 新京成電鉄の常盤平駅南口を出て、左右に集合住宅がズラリと立ち並ぶけやき通りを歩くことおよそ10分。通りがゆるやかな下り坂にさしかかったころ「一寸いっぱい…」と書かれた白い提灯が目に入ってきます。ここがこのインパクト絶大な名前のお店。夜は居酒屋になるようです。

 ご主人はソフトハットをかぶり、髪を後ろで束ね、髭をオシャレにたくわえた、店名からは想像もつかないようなやさしいイケメン。7席あるカウンターの一角に座り、からあげ定食(700円)をオーダーしました。

 チキンナゲットのような色と形のからあげが5個。このかわいらしいからあげ、生姜の風味が実に爽やかで、それが飲み込む直前に口の中いっぱいに広がってくれます。次のからあげに箸をのばす前に、しっかりとその余韻を楽しみました。衣は私があまり遭遇したことのない、珍しい食感。噛むと一気に崩れるわけではなく、いくつかの破片に分かれて、それがさらに肉と一緒に砕けていく2ステップ食感です。肉汁も十分。強く噛むと水鉄砲のように飛び出してくるのでやけどに注意が必要です。

 またここはテイクアウトもやっています。こちらは店内で出されるものに加え、にんにくからあげと韓国風からあげも販売されています。私が店内でいただいている間も、ご近所の方とおぼしき数人のお客さんが窓越しにからあげを買い求めていました。

 せっかくなので、私もにんにくからあげを100gいただくことに。見た目は普通のからあげですが、食べてビックリ!にんにく味がハンパない!これまでにんにくの効いたからあげは幾度となく食べてきた私ですが、ここまで強烈なにんにくパワーを浴びせられたのは初めて。しかしこれがまた食欲をそそってしまうから不思議です。店名に反してこちらのご主人、からあげに関しては天才かもしれません。

●SHOP INFO

店名:「からあげバカ一代」

住:千葉県松戸市常盤平7-24-2
TEL:047-384-1237
営:11:20~20:00
休:月曜

●著者プロフィール

松本壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。